2009年末のこと…最後の夜

2009年の秋、仙台に何度か行った事は、書いた。
父親の遺物整理のため、その度に幽霊屋敷に泊まり、数日を過ごしたのだな。

遺伝するとは思えないのだけども、わたしもモノを捨てられない。
父親もそうだった。
で、まぁ、ほとんど、燃えるゴミ、にしてしまったのだけどね。
大事にしていたカメラ…6×6版…、なんてのが出てくると、とっておきたくなる。
そういうモノドモをまとめると、父親の机の引き出し一つ分になった。
業者会の会員証、1級技能士、こいつらは、看板の横に掲げるように作られていて、かさばる、 表札、なんてのも段ボールに入れた。

わたしが生まれたとき、よほどうれしかったのだろう。
生まれた年に、表札を作ってくれている。
その表札を作ってくれたのは、「二番町のおじいさん」と、呼んでいた人だった。
本名は知らない。
しかし、表具師としては一流だったんだと思う。
表札の文字は、なかなかいい感じだもの。
それと、なんと命名していいのか、5尺弱の「板」がある。
昭和三十五年にわたしが生まれたことを記念して
と、彫ってある。
こういうの、捨てられないよねー
宅配便で送ると、すんげぇ高いけど。

そんなこんなで、段ボール等、10個になってしまった。
ううっ
わが家に送ると、さらに、身動きができなくなる。

12/31、除夜の鐘を聞きながら、どんべぃをすすり、父親の遺影とともに2010年を迎えた。
これが、この家での最後の年越しだ。


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