Q&Aの続き(実際のやりとりに加筆訂正)
Yさんからのメール
ご心配をおかけしています。またメールを開けなくなっておりました。すみません。真面目に2週間に1度の通院と、投薬は守っていますが、波があるようです。レポートを提出する頃はがんばれたのですが・・・・。ここのところは、またおちこんでおりました。薬を替える相談もしていますが、もう少し様子を見ようということにしています。(もう少し強い抗うつ剤があるそうですが・・・。あまり強い薬に頼って良いものか気になっています。) まだ、電話やメールを開くのが怖いです。今日は久しぶりに思い切って開けましたが・・・。
あたしのお返事
Subject: まずは薬物療法が先です
お返事がなかったので、調子が悪いのだろうなぁ、と、想像していました。
また、電話に出られない、メールを開きたくない、の、だろうなぁ〜、と。
強い薬といっても、ちゃんと医者が処方するので、強烈なことにはなりません*。
心理療法をする場合であっても、まず、薬物療法によってある程度コントロールしてから、の方が効果的なのだと思いますね。
前に話したかもしれませんが、あたし自身、「ああ、これで効いているな〜、調子いいな〜」とわかる薬が決まったのは診断名が付いてから3ヶ月後でした。その後も、長くて数ヶ月単位で薬は変っています。その都度、強くなったり弱くなったり。
気が重いかも知れませんが、腰痛(あるいは慢性病)と同じで、いかにして共存するか、がポイントです。
薬を使っても、病気を飼いならせれば、いいわけです**。
戦略的にやりましょう。
例えば、できれば、自分のリズム…1週間ではいつ眠気がでてくるのか、1日ではいつ眠気がでてくるのか、数ヶ月単位ではどうか、といったことも、記録しながら確認して行くといいのではないかと思います、って、これは担当医が指示することだっ。
それから、かつて、あたしの指導教官だったH谷先生も躁鬱病で、あたしに診断名が付いた時、どうもH谷先生はちゃんと薬を服用していないようだ、という噂を聞きました。
で、あたしとしては、しゃかりきになって服用した(これはこれで神経症的ではありますが)わけです。今も、1日分を小分けにして必ず服用するように心がけています。前は、シートの裏側に日付を書いて管理していました、が、書きにくいので、1日分をまとめるように変えました。
恐らく、そろそろ、薬に対してどんな反応をするのか…効きにくいのかすぐに効くのか、といったこと…を担当医がつかんでいる時期だと思います。ですから、強い薬にする、と、言った場合、これからいくつかの薬を試して行くことも含まれるのだと思います。
ホルモンと同様、体内での濃度が問題になるのだと思います…だからこそ、継続して服用する意味がある。
あたしの場合、1週間か2週間の観察で、薬を変えて行きました。
そのようなことをする時期に来ているのだと思います。
あたしは、仕事をしながら闘病する道を選びました。
休職するという方法もありましたが、そちらの方法では、職場に戻ってきた時(同じ職場であれ違う職場であれ)に…職場の環境はそんなに簡単には変化しないのに、自分だけ変化しても、また自分が元の状態、病気の状態、に、戻ってしまう可能性が高いので…対応できない可能性を考え、環境に適応しつつ病気を飼いならす道を選んだわけです。
そうなると、緩解するまでにはとても長い期間が必要になります。
その点も含めて、一生ものの病気、なのですね。
くれぐれも、病気である、ということを再認識してください。
つまり、気の持ちようでどうにかなる、気合いの入れ方でどうにかなる、のでは、「ない」、のです。
また、風邪に喩えて、「うつ病は心の風邪だ」と言う場合がありますが、病気とはいえ、薬を服用すれば簡単に治るわけでもないようです。風邪の場合にはウィルスを退治できれば(休養と栄養によって免疫機能を高める、他の感染症を防ぐために抗生物質を使う)、生体の自然治癒力によって治るのに比べ、うつ病の場合には、いわば、脳内伝達物質の機能障害という状態(さらに、何故そうなってしまうのか、まだ理由がわからない、つまり、原因を取り除けない)であり、根治することが難しいということも理解すべきだと思います。
気長に飼いならすようにした方がいいと思いますよ。
思いつくまま書きました。
*強烈なこと
依存とか、ヤクチュウとか。
つまり、このブログで書いているヤクチュウは、厳密には違う、のでありまする。
紛らわしいぞっ、て、はい、済みません。
このように考えられるようになったのは、いつだったろうか。
どうしても薬で調整することが受け入れられなかったことは事実。
診断名が付いてから3年目くらいだったと思う。SSRIパキシルを徐々に減らして行った時期、ああ、これで治るんだぁ、と思った後、結果的に元に戻ってしまった(調子を崩してしまった)時、とてもがっくり来た。
友人たちは、薬で調整できればいいじゃん、と、は、言ってくれる。が、当人としては、薬を使ってそれらしく生きることは「他人のふんどし」のようで、イヤだ…その割には売薬をよく服用しているぞっ、て、はい、済みません。
極端な話、人ではない、ような、気分になった…おっと、これって、症状の1つかもね。